酔っているbarの扉で

  酔っているbarの扉で
酔っているbarの扉で懐かしい幻影を思い出した
あの頃はジンばかり飲んでて
強い酒は男の生き様なんて心でうそぶく
冷えたジンを呑みほすことは今日という日の落日
そこに訪れ揺れていく照明におぼろげに包まれる
ステアされた記憶は次のカクテルを思い出せない
ただひっそり佇む声の持ち主が柔らかな氷の音に溶け込む
酔っているbarを去ると体温に感じる冷たい雨雫
あの頃はジンばかり飲んでて
ドライマティーニって言葉を大事にしていた
卓上のグラスをゆっくり呑みほすのは
包まれていく夜の帳を少しでも長くという念い
チェイサーが夢からうつつへと引き離す前に
ただひっそり佇む声の持ち主が柔らかな氷の音に溶け込む前に
 

投稿者:Kumashiro  2008/10/11 03:55ライフスタイル